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日々徒然 +
by perky_pat
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うそつきとゾディアック
ここのところずっと忙しかったり(→女房)、ここのところずっとなんだかからだの調子が優れなかったり(→僕)で、ランに行ったり、犬が遊べるようなところへ連れて行ったりというような、お犬孝行をしていません。でもパクは超インドア派な犬で、極端なはなし、散歩もそう必要ではないようなのですが。おまんまが食えて人間が側にいればそれでオッケーみたいなところのあるヘンな奴。
うそつきとゾディアック_b0035072_2022830.jpg
で、きのうは忙しい女房が時間ができた、とはいってもかの女は土曜から会社に泊まりこみで、仕事の合間の息抜きということで、ぼくらは日曜日、表参道駅で落ち合った。忙しい女房の息抜きその1: ビー友のまりさん(ぐりちゃんのママ)の個展がすぐ近くであるので、それを観に行った。ギャラリーに入るなり、「あれ、パクちゃん連れてこなかったんですか?」と言われました。ううむ、ここにパクを連れてきたら恐ろしいことになるだろうなぁ。『時計じかけのオレンジ』のサウンドトラックがかかっていた。大きかったり小さかったりする作品がずらっと壁にかけてあるんだろうなと思っていたら、その壁には長尺の作品がぐるっと貼られていて、意表をつかれました。お茶をいただいたりしゃべったりして(ぐりちゃんの名前の由来を聞いたけど、意外だった)、妙に居心地が良くて、長居をしてしまいました。絵を観に行ったのに、帰る道すがら、ああ、おもしろかったと女房とふたりでなんども言ってるってなんかおかしい。でもおもしろかった。おおの麻里個展 「うそつき」。展示はHB Galleryで6月20日の水曜日までです。

忙しい女房の息抜きその2: 映画を観ました。『300(スリー・ハンドレッド)』を観ようかと言っていたんだけど、ふたりとも紀元前のお話を観るようなそんな気分じゃないし、女房がロバート・ダウニーJr.の顔が見たいということで、『ZODIAC』に変更。渋谷のロフトの向かいのビル7階にある映画館はきょうの最終上映回ということを差し引いても、お客の入りは半分に満たず、とても前日の土曜に公開されたばかりの映画とは思えない。そもそもフィルムがこんな小さなハコ扱いということは、そんなにお客が入らないと考えられているんだろうけど。ちかごろは現実の世界のほうが物騒だから、連続殺人事件実録モノなんて流行らないのでしょうね。ひとむかし前、なぜだかたくさんの連続殺人や猟奇殺人のノンフィクション本が世間に出回っている時期があって、僕もそういう本をいくつか読んでいたので、この映画のもとになった「ゾディアック殺人事件」のことは知っていました。題材にとても興味を惹かれたので映画は観たかったのですが、ひとつ不安が。それは監督がデビッド・フィンチャーだということ。僕はこのひとの作品は、これまでに観たどの作品も(『セブン』『ゲーム』『ファイト・クラブ』『パニック・ルーム』etc.)それなりにまあおもしろいのだけれど、どれもこれも演出、ビジュアル共にやりすぎの感があり、それらがある種の気取りを感じさせて、いつもたいへん鼻につくと思っていたので、そのことが心配だった。きょうの映画も観る前は。

結論ですが、「ああ、おもしろかった!」。いや、嫌味でもなんでもなくほんとにおもしろかった。ビジュアルも奇をてらうものはなく、一見異常な遠景のショットも俯瞰のショットも演出上とても効果的だと思いました。そして心配していた肝心の演出だけど、ひじょうに素直でじっくりと観ることができた。正攻法で撮られた映画です。テレビのCMで「デビッド・フィンチャーの最高傑作!」とか叫んでいるのを、「またまたまた〜冗談はよし子さん!」と斜めになって疑っていた自分が恥ずかしい。たしかに最高傑作だと思います。

しかし、この映画はヒットしないだろうなあ。有名な俳優が出ているわけでもないし(個人的にはクロエ・セヴィニーが出ているのがうれしいが)、派手な演出は皆無だし、なんといっても話が地味すぎる。将来地上波放送されることがあったとしても深夜枠でしょう。「映画らしい映画」あるいは、「映画的な終わり」を望む向きは、この映画は観ないほうがいいです。でも、映像も演出も恐ろしく味わい深いです。全長2時間37分。長尺フィルムですが、まったく長さを感じさせません。157分のあいだ、きっちりブッ飛ばしてくれます。こんな映画も撮れるんですねとちょっと(ちょっとかよ)デビッド・フィンチャーを見直しました。僕らきのうは『300』やめてこれ観に行ってよかったです。


蛇足:この映画観ると、いろんな意味で『未知との遭遇』を思い出すひともいると思います。


文責:perkyことvicke


うそつきとゾディアック_b0035072_19455245.jpg

by perky_pat | 2007-06-18 19:54 | 映画・ステージ
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