日々徒然 +
by perky_pat
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カテゴリ:書籍( 3 )
マイケル・J・フォックス「ラッキーマン」
マイケル・J・フォックスを好きになったのは、深夜枠で放送していたテレビドラマ「スピン・シティ」を観てから。1996年から2002年まで続いていたこのシチェーション・コメディは、日本語吹き替えもおもしろく、ブラックなネタ満載の心底笑える番組でした。パーキーと二人で毎回楽しみにしていましたが、マイケル降板後はしりすぼみで、未だにDVDもビデオも発売されていないのが残念です。私がこの番組を観ていたころ、既にマイケルの自伝であり闘病記でもある「ラッキーマン」は国内でも出版されていました。かれが「パーキンソン病」である事は周知の事実でしたが、ほとんど病気を意識させない演技だったので、どのような病状にあったのかさほど気にしてはいませんでした。文庫になったら読もうと思っていて、最近書店で平積みになっているのを見かけてようやくこの本を手に取ったわけですが、「スピン・シティ」当時のマイケルの病状を知ったいまは、ただただ驚愕しています。もう一度彼の出演しているドラマや映画などをじっくり見直してみたいと思うようになりました。とはいえ、これはいわゆる「お涙ちょうだい」ものとは一線を画した質の高い読み物で、ここ数年で読んだ本のうちでもトップクラスのエンターテイメントになっています。それなりの厚さがある本ですが、おもしろくていっきに読んでしまいました。

「闘病記」というと深刻で辛い内容を思い浮かべますが、この本はどちらかと言うと「自伝」と呼ぶべき内容で、同時に素晴らしい「ビルドゥングス・ロマン(教養小説)」にもなっています。ビルドゥングス・ロマンとは主人公が様々な葛藤を経て精神的に成長していく様を描くものですが、「パーキンソン病」がまさにこの葛藤を呼ぶ鍵となっていて、この鍵を得たところからマイケルの人生は大きく動き始め、最終的に自分こそは「ラッキーマン」だと言い切る境地へ行き着くのです。この人生の軌跡に触れた人は誰でも、自然と自分の人生と自分自身を振り返る気持ちになれるのではないでしょうか。

この本はマイケル自身が1年半かけて書いたということですが、言葉のはしばしに見られるユーモア、深刻な場面を喜劇的に描写する能力のおかげで、エンターテイメントとしてだれもが最後まで楽しめる本になっています。長くコメディにかかわっていた人だけに、深刻な話をじめじめせずに読ませるあたりは、絶妙なバランス感覚。「悲劇+時間=喜劇」というマイケルの信じるコメディの公式が見事に証明されています。また、細かく時系列を前後させてお話に緊張感を与える構成も上手く、先へ先へと読みたくなる抜群のストーリーテリング。若くしてスターに登り詰めたマイケルの才気溢れる子供時代や、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に抜擢された内幕、スターとしてのきらびやかな暮らしなど、ゴシップ的な興味で読んでもじゅうぶんに面白い内容になっています。

心に残る言葉、エピソードに溢れた本ですが、中でもひとつ興味深いエピソードがあったので紹介したいと思います。

韓国の不妊治療クリニックに通っている女性のグループをAとBに分け、アメリカに住む様々な宗教の信者から無作為に選んだ人たちで構成されたグループに、韓国のAグループに「子供が産まれるように」と祈ってもらったそうです。これは祈りに効果がないことを示す実験だったそうですが、結果は祈ってもらったAグループが「50%」の妊娠、祈ってもらわなかったBグループは「25%」の妊娠でした。お互いに顔も知らない同士で、祈ってもらった方は自分が誰かに祈られていることすら知らなかったそうです。それなのに誰かが誰かを祈ることで、少なからず影響を与えることができるなんて。。。とても不思議で魅力的なエピソードだと思いません?私もこれからはいろんなことを本気で祈ってみようと思いました。

さて、この本の売り上げの一部はマイケルの主催するパーキンソン病の財団へ寄付されています。読むぞ!と思った方は図書館で借りずにぜひ「一家に一冊」購入してください。自信を持っておすすめできる本です(^-^)。

文責:Patことm
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by perky_pat | 2005-05-07 03:01 | 書籍 | Comments(2)
オスカー・ワイルド「こうふくなおうじ」
子供のころに読んだおはなしで、忘れがたく心に残るものがあります。これは私の本ではなくパーキーが大事にしていた本。私も子供のころに読んだはずなのですが、当時の私にはこのおはなしがよく理解できなかったようで、ほとんど覚えていませんでした。私は「おしいれのぼうけん」とか「ぼくは王さま」シリーズとか無邪気な本やおはなしが好きで、頭の中はじぶんの事でいっぱいだったのです。大人になって子供向けの絵本版と、文庫になっている童話版の「こうふくなおうじ」を読んでみると、おうじとつばめの献身ぶりに、心を打たれます。献身、犠牲、大人になってからも自分のなかにほとんど育っていない要素だから余計に(汗)。このお話を読んでからこのイメージが頭から離れなくて、ワンシーンをお人形のニットに写しました。おはなしの抜粋を私のサイト The Days of Perky Patにのせてあります。おうじをおうじょにしたり、話をちぢめたりとかなり翻案してますが、もう忘れてしまったという方は読んでみてくださいね。

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オスカー・ワイルドって言ったら「男色者のアイドル」っていうイメージがあってとても倫理的な人とは思えないのですが、またなんでこういう話を書いたんでしょう。

このお話の主役はつばめです。かれは最初からちょっと変わっていて、夏のあいだに遊んでいた川辺に生えていた「葦」に恋をします。草ですよ。もの言わぬ草。かなり変わってますよね(笑)。ともだちには「おかしな恋人だ」とバカにされますが、つばめは「葦」の優美なおじぎに夢中だったのです。秋になって仲間があたたかいエジプトへ向ってもつばめはひとり残ります。でもひとりぼっちになり、物言わぬ「葦」との毎日にだんだん嫌気がさしてくると、つばめは言い訳をしながら「葦」を捨て、やはりエジプトへ向うことにしました。つばめがおうじと出会うのはこの後です。

かれはもともとは、少しの優しさと少しのわがままさを合わせ持つごくふつうのつばめでしたが、ほかのつばめと違うところがひとつだけありました。それはみなが見逃していた「葦」の美しさを見い出す繊細な心と、識別眼を持っていたこと。おうじのねがいを、最初はしぶしぶと聞いていたつばめですが、良いおこないを続けるうちにおうじの心にじょじょに感化され、その心の美しさのとりこになってしまうのです。「葦」への気持ちが「恋」であったなら「おうじ」への気持ちは「愛」。つばめは我を捨ておうじのために自分の身を捧げます。

このように考えてみるとこのお話は単に倫理的な話ではなくて、愛と美意識で貫かれたお話であって、献身や犠牲もちょっとマゾヒスティックな様相を呈してきますよね。とくに、美しいおうじの心臓が貴金属ではなく価値の低い鉛でできていたことや、それがつばめの死骸とともゴミ捨て場に捨てられるあたりは、なんとも陰鬱。とうといものがゴミのなかで死んでいる(死んでいく)というイメージは、私の好きな映画のひとつ「灰とダイヤモンド」のラストシーンを思い出させます。子供に植え付けるにはちょっと衝撃的すぎるイメージです。

最後のかみさまのくだりはキリスト教徒でない私には「?」なところもあるのですが、この世でみとめられなくとも、あの世ではみとめてもらえるのだという締めくくり、暗いけれど甘美ですね。このエンディングによってこのお話は倫理的なイメージを強く獲得し、世界に広く知られる名作となったのでしょう。まぁ、普通の子供はこのお話を読んでも「へ?」とも思わないでしょうけど、パーキーのように心に残ってしまう子もたまにいるわけで、だからあんなに変になったのか(汗)、変だから好きになったのか分かりませんが(滝汗)、オスカー・ワイルドなんぞは大人の読むべきものです。ほんとうは。

文責:Patことm

追記:今回のニットは自分用に作ったので出品はしません。気が向いたらまた秋にニットを作ろうと思ってます☆
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by perky_pat | 2005-03-12 00:20 | 書籍 | Comments(4)
opata vs vicke a.k.a. perky
パタリロお好きですか? そう、魔夜峰央さんの漫画の『パタリロ!』。ぼくも好きですけれど、最近、ちょっとこのパタリロのことを知っておかなければならないような状況になりまして、でもしかしながら、ほとんど知らないのに気がついて、先日リサーチしてきました。ええ、いつもどおりヤシブの漫画喫茶で。席を取って、書棚を見に行くと、本家(?)『パタリロ!』なんて77巻まで出てる。数に恐れをなしたので、本家は取りあえず置いといて、巻数の少ない『パタリロ西遊記』(全8巻)と『家政夫パタリロ!』(全1巻)を抜き出して席に戻る。『西遊記』の方から読み出したのですが、小さい頃読んだこども向けの本と、マチャアキの出てたTVドラマと、手塚治虫の『悟空の大冒険』のアニメと漫画でしか『西遊記』を知らないぼくには話が難しかった。1巻読み終えたところで疲れたので少し休憩。それにしても、これを読んだ限りでは魔夜峰央さんって、中国や仏教の故事と神話にかなりの興味と知識を持っているように思われるのですが、どうなんでしょうか?

休憩を終えても、2巻目の『西遊記』には手を出さず、かわって『家政夫』を読みはじめる。Mが先に読んでいて横でゲラゲラ笑っていたので期待していたのですが、面白かった。話のスジはだいたいこんなもんでしょうか:パタリロの父親の経営していた会社が不況のあおりを受けて倒産し、父親は10,000,000,000円の負債を残して失踪。パタリロはかれの借金を返すため、「アラファト家政夫派出所」(それにしてもすごい名前だ)に勤務し、日々様々な家庭に「家政夫おパタ」として入る…。小銭の落ちる音に反応するネタはここでも出て来ますが、全編、節約/セコイネタ満載です。ためになります。読み終わり、Mと話していたのですが、パタリロの他のシリーズもそうなのですが、ギャグがひじょうに年寄り臭いんですね。年寄り臭いといってもこれは貶しているのでもなんでもなく、好意的な意味で言っています。実際ぼくらは撒かれたギャグのそこかしこでいちいち反応してましたから。やっぱ年寄り臭いと言うと語弊があるなぁ。古典的、オーソドックスなのかもしれません。って言うかもう様式美の一種ですね、あれ。オチがわかっていても笑える。安心して笑える。あとすんごいマニアック。魔夜峰央さんって軍事、ミリタリー系の知識もすごいんだろうなぁと勝手に想像したのですが、どうなんでしょうか?

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『家政夫パタリロ!』はためになったとさっき書きましたが、ほほうと思ったのはお米を炊くときに、ザルに卵(または野菜)を盛ったものを一緒に炊飯器に入れておく。すると、ご飯が炊きあがると同時に、ゆで卵(温野菜)もできるというもの。笑っちゃったけど。料理はぼくもしますので、こういうネタは読んでいてうれしいです。ここで、節約っちゅーか、食材を無駄にしないぞ! ということで、ぼくがふだんやってることのひとつを紹介しましょう:甘エビってありますよね。お刺身にして食べるとおいしいエビ。あれの殻つきのものがスーパーなんかに行くと最近では安く売っていますので、うちではよく買います。余談ですが、近所のマルエツでは、閉店真際になると、380円ぐらいのパックを100円程度で投げ売りすることもしばしばなので、そういうときはまとめ買いします。その日食べないぶんは冷凍しておけば良いのですから。

面倒ですが、買ってきたエビは頭を取り、殻を剥きましょう。翡翠色のタマゴを脚の間に抱えている時期もあります。もちろん食べられます。しかもかなりおいしいです(身そのものよりもおいしいかも)。だから、タマゴも指先でつまんで取り、剥いた身とは別の容器にでも入れておきましょう。タマゴも身もわさび醤油で食べます。さて、ここからが本題。剥いた殻と、取った頭が大量に出ます。捨てません。無駄にしないというのはエビの「殻」のことです。それらをタッパーウェアにでも入れて、上から適当に塩をふり、冷蔵庫で一晩置きます(冬なら3晩ぐらいはもちます)。その翌日。うちでは甘エビを食した次の日のメニューは、だいたいスパゲティと決まっています。調理の最初に、タッパーに入ったままのエビの頭と殻を、キッチンバサミでザクザクと切ります。大きさは、これも適当です。そのあいだに鍋を中火のコンロにかけておいてください。オリーブオイル(サラダオイルでももちろんいいです)を熱した鍋に注ぎ込み、大粒のニンニクをふたかけと、3つぐらいのタカの爪の粗みじんを炒めます。どちらも焦げやすいので注意します。色付いたら一旦、小皿にでも揚げておきましょう。鍋をまたコンロに戻して、こんどは強火に。鍋肌から煙りが上がってきたらザク切りした殻をブチ込み(下品で失礼)、ニンニクとトウガラシの香りが付いた油で炒めます。カッパえびせんか坂角の海老せんべいみたいないいにおいがしてきて、そのにおいが強くなったところで、白ワインをブチ込む。日本酒でも可。じつは料理にワイン使う場合って、それが安いワインなら、同じぐらい安い日本酒入れた方がマシらしいですが。アルコールが飛んだところで、適当な量の水かお湯を注ぎ、しばらく煮る。エビミソ色の灰汁が出てくるのでせっせと取ります。水が最初の1/3ぐらいになったら、鍋の中ではいいスープが取れているはずです。名前どおり出し殻となった殻をアミじゃくしで鍋から出してしまいます。出来上がった茶色のスープに、先程炒めておいたニンニクとトウガラシ、そしてトマト缶を2/3程度、トマトケチャップ、あればトマトのピューレを加えてまた煮ます。 塩は殻にしておいたものが利いていますので、入れません。好みでリンゴ酢と、醤油を入れると味が複雑になるような気がする。で、またひたすら煮て煮て、半量ぐらいになったら、「海老風味のいいかげんな飽くまでもアラビアータソース風のソース」の出来上がり。1.6ミリぐらいのスパゲティを、海水ぐらいの塩加減のお湯でバリバリに硬くゆで揚げて、ソースとからめてちょいと炒めるか、或いは、ソースをそのままざっとかけて食う。エビの風味とトウガラシの辛さが合って、とってもおいしいです。エビの殻も無駄にできません。

それで、スープをとったあとの出し殻の殻ですが、究極を目指すということで、これも無駄にしません! 水気をあらかた飛ばして、フライパンで空炒りします。パリパリになったかなーと思ったら、そいつを擂り鉢に入れて、擂り粉木でゴリゴリあたる。ほどほどに粉になったところで、塩と少々のだしの素を投入、またあたる。密封できるような適当な容器に移したら、そこに胡麻や細かく切った海苔も加えましょう。ほうら、カルシウムたっぷり、イライラも吹き飛ぶおいしいふりかけの出来上がり! …というのはいくらなんでも冗談ですが。いや失敬。ご静読、ありがとうございました。


文責:Perkyことvicke
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by perky_pat | 2005-01-24 06:29 | 書籍 | Comments(0)


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