日々徒然 +
by perky_pat
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パクチーの出産記録:その2
パクチーの出産記録の続きです。
その1からお読みください。

長いので以下、畳みます。




出産から離乳までの間、夜は寝室に置いた小さいクレートのなかにパクチーと子供たちを寝かせていたのですが、初日の夜、1階から2階へ移動するために子供たちを箱に入れて持ち上げたとたん、パクチーは心配のあまりおろおろし始めたのです。自分の目が届かないところに連れて行かれるのがとても嫌だったんでしょうね。そこで子供たちを移動させる際は、パクの目の前で箱に入れ、かがんだ状態でパクに見せながら移動する事にしました。2階に着いてからも子供たちを触るたびにハラハラしているようなので、手早く全員をケージに入れて寝かせました。

翌朝も同じようにして1階に下り、用意してあった大きなクレートに子供たちを入れてやると、パクはその中で世話を始めました。この日から一ヶ月間このクレートの中でパクは子供たちを育て上げたのです。

一昨日から続いた陣痛に付き合ったために、人間の方はあっちこっちに力が入った状態だったようで、目が覚めたら全身ひどい筋肉痛と頭痛(perkyは発熱も)になっていました。でもこの日、私たちにはやらなければいけないことがありました。

朝いちで大きな植木鉢と土を用意して私たちはセージの墓を作ったのです。隠してあったた小さな箱を取り出しパクに見えないようこっそりとふたを開けたら、昨日と変わらない小さな身体が眠っていました。顔立ちも大きさもパセリと良く似た姿でした。背中の模様は一番小さくて、だけどみんなと同じように首筋とお尻に白い模様がポツンと入っていました。大きくなったらパセリに似た子になっただろうなと思います。鉢に土を入れ白いカーネーションの寝床にセージの身体を横たえたときでした。驚いたことに、パクが火が着いたような勢いで吠えだしたのです。まさかと思ったけれど、クレートの扉を開けてやるとまっすぐ鉢のそばにやってきて匂いを嗅ぎ始めました。セージに一度会っているからその匂いが誰のものなのか分かったんでしょうね。だけど背の高いその鉢の中にセージがいることに、パクはついに気づきませんでした。鉢の中を覗くことなく、あきらめてまたクレートへ帰って行きました。パクに対して申し訳ない気持ちでいっぱいだったけど、気づかないでくれてほっとしたのも事実です。植木鉢がお墓なんて奇妙かもしれませんが、私たちなりのお別れをしてなんとか気持ちを落ち着かせることができました。

ただ、パクチーの気持ちはさにあらず。セージの存在を確信したパクチーは、この日からセージを捜し始めたのです。私たちが2階のどこかにセージを隠していると思っていたようで、日に何度も2階に行き、全ての部屋のクローゼットの中を調べていました。これまでに一度もなかったことです。そしてどこにもいないと分かると、寝室で転げ回って怒るのです。

「いない、いない、どこにもいない!」

そんな叫び声が聞こえてくるような気がしました。最後に母親と会わせてやりたいなんて、人間の勝手な感傷だったのかも知れません。会わせなければ、連れて帰ってこなければ、その方がパクにとって良かったのかも知れないと後悔しました。

パクは2週間ほど、子育ての合間を縫ってはセージを捜しました。数日たつと転げ回って怒る代わりに、寝室のクレートの中で座り込むようになりました。パクの姿が見えなくなくなったとき寝室を覗くと、うすぐらい部屋のクレートの中でじっとしているのです。それは鬼気迫る姿でした。私に見えないだけで、まるでセージがまだそこにいて、お乳でも吸わせているようだったのです。

あるときふと気が付くと、パクチーはもう2階に行かなくなっていました。子供たちも日増しに大きくなり、子育てで精一杯だったのかもしれません。仔犬たちが里親さんに引き取られていくことをパクチーがどう思うのか、実はちょっと心配していたのですが、パクチーはいつも通り。子供たちが巣立って行ってもちっとも心配しませんでした。巣立って行くのに充分な時期だったからなんでしょうね。

書こうかどうしようか迷ったのですが、パクチーに起きたことの全てをここに記しました。一生に一度のことと思ってパクチーに子供を産んでもらい、得た経験は素晴らしいものであり、同時に悲しいものでもあります。自家繁殖にはさまざまな問題がありますが、私たちの愛する可愛らしい仔犬たちがどんな風に産まれて育って行くのか、それを真近で見る事ができたということは何にも代え難い経験となりました。そこから様々なことに気づくきっかけを得ることができました。

産まれたばかりの仔犬たちを手のひらに載せ、かれらの命が宝石のように輝いているのを見ました。そして、同じ輝きを私やほかの人間たち、あらゆる生物が等しく持っていることに気づきました。セージが去ったときには、生と死の境目がどれだけ曖昧なものかを見ました。ゆらゆらするレースのカーテンのあっち側とこっち側のように繋がっていて、その境目ははっきりしません。どちら側に存在するかということだけの違いのような気さえします。そして、仔犬をめぐる流通、処分されていく犬たち、こういった動物たちを取り巻く不幸な状況は、人間がかれらの命を正面から見ていないから起きていることじゃないでしょうか。母親の深い愛情に包まれて育った宝石のような命はすべて、敬意を持って扱われるべきだと思います。

ビッグ・ママ・パクチー、
そして世界中の全ての母親に尊敬と感謝を。
b0035072_2343598.jpg
パセリが出発する前日、不思議な事にみんなが集まってきました。
セージの魂がやすらかでありますように。

文責:Patことm
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by perky_pat | 2009-10-25 19:46 | あにまるs | Comments(8)
Commented by MIPPY* at 2009-10-25 23:28 x
こちらでははじめましてです♪
パクチーちゃんの出産記、じっくり読ませていただきました。
この3カ月はご夫婦にとって、これまでにないとっても中身の濃い3カ月だったのではと、感じました。
セージちゃんはパセと似てたんですね。
セージちゃんの分までパセは元気に育っていかねばと強く思いました。
あの、植木鉢を4頭が囲んでのお写真、
パセを引き取る前の日に拝見して、とてもいいお写真だなって
思っていたのですが、セージちゃんを囲んでたんですね…。
パクちゃんが立派な子育てをし、それを見守るご夫婦の愛情により
とてもいい子で我が家にやってきたパセは
元気に毎日走り回っていますよ。セージちゃんも一緒に走ってるのかな?
Commented by ピースママ at 2009-10-26 16:35 x
全部読ませてもらいました。
読んでいてとても感動して涙がこぼれちゃいました。
パクちゃんが母親になっていく様子や、セージちゃんのこと。。。
命って本当に素晴らしいものですね。
パクちゃんが幸せな表情でおっぱいをあげている姿と、植木鉢を囲む兄妹の姿・・・とても素敵ですね。
Commented by Pat at 2009-10-26 18:20 x
>>MIPPY* さん

田舎のじっちゃん、ばっちゃんみたいな気持ちで、
ブログを楽しみに拝見しています☆
パセリと姿は良く似ていましたが性格はどうだったでしょうね。
チビーズはみな個性的ですから違った性格だったかもしれません。
大きくなったらどんな子に育ったかな〜とよく考えます。

でも、セージの魂はもうここにはいないと思うんですよ。
いまごろどこかで新米ママのお腹に入ってるんじゃないでしょうか(^^)。
Commented by Pat at 2009-10-26 18:21 x
>>ピースママ さん

読んでくださってありがとうございます。
しんみりした話になっちゃいましたけど、
パクチーが命がけで教えてくれたいろいろなことを、
たくさんの人と共有できたらいいなと思って、
見たこと、感じたことをすべて書きました。
共感してもらえて嬉しいです(^-^)。
Commented by K* at 2009-10-26 18:35 x
後半は涙がでました。

生と死の境目… うん
紙一重でありながら決定的なものですよね。
その場に立ったときに初めて
すごく大きなことに気づく気がします。

家族って素敵だなー。
恵まれた命が これからもかわらず すこやかでありますように。
そして セージちゃんがやすらかに眠れますように。
Commented by とっきー at 2009-10-26 20:00 x
こちらには初めてコメントさせていただきます。
シュシュの飼い主でとっきーと名乗らせてもらいます。

パクチーちゃんの出産記録を見させていただきました。
お会いしたときに出産のことは少しお聞きしてましたが
こんなにも多くの喜びと悲しみがあったんですね。

セージちゃんのいる植木鉢に集まる写真。
何も知らずに「みんな集まった写真が撮れるのは奇跡的ですね」
なんて言ってしまいましたが
あれはセージちゃんに話しかけてたんでしょうかね。

私もお二人と話したりブログを通じて
いろいろなことを知り、考えることができました。
Commented by Pat at 2009-10-26 20:26 x
>>K* さん

そうですね、その場に立ち会って初めて感じることってありますね。
幾つかの死に際して感じて来たことは、
命が消えてなくなることはないという実感だったりします。
霊感はないので、見えるわけじゃないんですけど(^^;;。
巣立った子も残った子も去った子も、
みなたくさんの愛情を受けていて幸せだと思います☆
Commented by Pat at 2009-10-26 20:26 x
>>とっきー さん

コメントありがとうございます。
暗い話になるのでこれまでずっと書かないでいたのですが、
一区切り付いたので載せることにしました。

私たちの手元にいる犬たちがどんな風に産まれてくるのか、
ペットショップ出身だとそのあたりがよく見えてこないですよね。
その見えない部分を見たくて、パクに子供を産んでもらったんだと思います。
「可愛い」のさらに奥にある「命」そのものの輝きに触れることができ、
生物に対する感じ方がちょっと変わりましたね。

この集合写真、本当に奇跡ですよ。
パクですら気が付いてないんですから(^^;;。
チビーズ同士で秘密会議でもしてたのかな?って思います。
<< 親子なのに パクチーの出産記録:その1 >>


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